数年前までは、「サービス残業を失くす」ということが労務管理上の大きなテーマでした。

しかし、最近は中小企業においてもサービス残業が減少し、時間に基づいてきちんと賃金を払うことから、過重労働の抑制や36協定の遵守など、労働時間そのものを管理することに労務管理の重心が移ってきており、「従業員1人1人の労働時間を、簡単かつ正確に管理したい」というニーズが多く見られるようになっています。

それにより、勤怠管理システムに求められる機能も変わってきています。

労働時間管理の適正化とは?

労働時間の管理の適正化とは、ただ残業に対価(給料)が支払われているかどうかを判断することではありません。
 
従業員1人1人の時間外労働時間(残業時間)が、過重労働を抑制するための基準である80時間におさまっているのか、また、36(サブロク)協定の許容範囲内におさまっているかどうかを正確に把握すること、また「このままいけば許容範囲を越えてしまうのではないか?」とデータを基に推測することが、労働時間の管理の適正化において、特に重視されます。
 
電通の事件やヤマト運輸の問題が社会問題になり、政府を中心に働き方改革が推進されるなど、社会情勢の大きな変化を受け、企業もこのような労働時間管理に本腰を入れ始めています。
 
人事・労務部門は、各部署・チームの労働時間の管理の適正化に気を配らなくてはならず、そこには大きな責任も存在します。

管理職が労働時間を適正に管理する方法3つ

現在、企業は主に3つの方法で労働期間を管理しています。
まずは簡単に、それぞれの方法のメリットとデメリットを紹介していきます。

労働時間をタイムカードで管理するメリット・デメリット

メリット デメリット
最初に端末を購入し(安いもので1万円前後)、その後はタイムカードの用紙を補給するだけで済むので、低コスト。 出勤・退勤の打刻はスムーズでも、結局集計は別作業になるので、時間がかかってしまう。また、特に拠点が多い会社などではリアルタイムで勤務の状況を把握することができない。

労働時間を表計算ツール(エクセル)で管理するメリット・デメリット

メリット デメリット
タイムカードの端末や用紙も必要ないので、実質0円で労働時間の管理を行うことができる。 従業員自らの手入力なので、客観的な記録がない状態になってしまう。また、表計算ツールの中では単純な計算しか出来ず、自動計算でもミスが発生する可能性がある。

労働時間をクラウド型勤怠管理システムで管理するメリット・デメリット

メリット デメリット
客観的なデータとして、労働時間の内訳を細かく集計することが可能。また、早出・残業・休日出勤など、本来なら手間のかかる時間外労働時間の集計も、クラウド型勤怠管理システムなら自動で行うことができる。インターネットにつながっている状態であればどこでも使えるため、リアルタイムで全社、全拠点の勤務状況の把握が可能。 各社差はあるが、タイムカードや表計算ツールで労働時間の管理を行うよりも、コストがかかってしまう。

しかし、タイムカードやエクセルでは、給与計算のための勤怠時間集計は行えても、今回のテーマである、全社員の総労働時間が許容範囲に収まるように適正に管理することはできません。
 
クラウド型勤怠管理システムで労働時間を適正に管理する方法について、より深く掘り下げていきます。

労働時間をクラウド型勤怠管理システムで管理する方法

タイムカードやエクセルを活用して労働時間を管理する方法に比べると、クラウド型勤怠管理はシステムによる自動集計をリアルタイムで行えます。ここ10年くらいの間に普及し始めました。
 
ミナジンが提供しているクラウド型勤怠管理システムの日々の業務は、スムーズな給与計算のために、従業員1人1人の労働時間を自動集計することです。
労働時間は内訳別に、細かく集計することができます。
 
しかし、クラウドサービスによる労働時間の管理の最大のメリットは、従業員1人1人の勤務実績データを、給与計算以外でも活用することが出来る点です。
 
ミナジンでは、当社社労士法人との顧問契約と勤怠管理システムを両方ご契約いただいているお客様を対象に、時間外の労働時間が目で見てすぐ分かる、勤務実績データのレポート提出のサービスも始めています。

労働時間の適正な管理に役立つ、ミナジンの勤務実績データのレポートとは

では、ここからはミナジンが提供する勤務実績データのレポートサンプルを見ながら、どのような事が分かるのか、いくつか紹介いたします。

部署ごと、個人ごとに分けた労働時間が把握できる

まず、上の画像のように、部署ごとにレポート項目が分けられています。
そして、部署ごとの労働時間が分かることはもちろん、その部署に所属している個人1人1人に分けた労働時間のデータも記載されます。
 
それにより、「どの部署に人手が足らず、残業が多くなってしまっているのか?」「どの部署の誰が、残業を多く行っているのか?」を把握することが出来るのです。
 
時間外労働時間が36(サブロク)協定で定められた基準を上回っている、あるいは上回りそうな場合は、部署や従業員個人の項目の部分の色を赤やオレンジに変えて、ひと目で気付けるようにしています。

36協定を基準にした時間外労働時間や、残りの許容時間を確認できる

勤務実績データのレポートでは、36協定に基づいた時間外労働時間数の他にも、様々な事が確認できます。
 
規定時間超過回数の欄には、36協定の特別条項において、「規定の時間外労働時間を超える月があってもいい」とされている場合に、規定の時間外労働時間数を超える月が何回あったのかが、記載されています。
例えば、「規定時間超過は年に6回まで」とされている場合に、規定時間超過の欄に「5」と記載されていれば、その年はもう後1回しか規定時間を超えて、時間外労働をすることが出来ないという事が分かるのです。
また、現状のデータを基に推測して算出されるのが、年単位で許容されている時間外労働時間数から、現地点での時間外労働時間数を引き、それを月単位で割った(平均した)、残りの許容時間外労働数です。
「現状、月々の残業をどのくらいまでに抑える必要があるのか」が分かる仕組みになっています。

労働安全衛生法に基づいたデータも記載

また、36協定(労働基準法)だけではなく、労働安全衛生法に基づいたデータも算出されます。
面接の申出が推奨される時間外労働時間数(月80時間、および月100時間が基準)を超過した回数が、分かりやすく表記されます。

労働時間の管理の適正化は会社の “義務”

ミナジンの勤務実績データのような、細かいレポートを用いれば、労働時間の管理を、より簡単に、そして正確に行うことができます。
労働基準法にもあるように、労働時間の管理の適正化を行い、従業員1人1人の健康(心身共に)を守ることは、会社の”義務”と言えます。
 
働き方改革は長時間労働の是正にとどまりませんが、同一労働同一賃金とともに、現在最重要なテーマとされています。これからますます企業の人事労務部門の責任は大きくなり、実効性のある施策を講じていく必要性が高まります。
 
クラウド型勤怠管理システムは、そうした人事労務の担当者にとってますます重要なツールになっていきます。システム選定の際には、これまでのように給与計算業務を楽にする、という視点だけではなく、労務管理を適正化する、という観点を重視することをお勧めします。

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