T株式会社様はスーパー向けの惣菜や菓子パンなどの製造・販売を主な業務として複数の食品工場を展開しています。
T社では工場の運営という業務の特性上、様々な雇用形態の従業員が勤務し、かつ従業員の入退社も多く発生していました。その中で有給休暇の管理工数の削減、有給休暇取得義務を始めとする働き方改革への対応のため、ミナジン就業管理を導入いただきました。本日は人事労務部の田中さん(仮名)にお話をお聞きしました。
1,有給休暇管理の工数削減と働き方改革への対応のためシステム導入を決定
勤怠管理システムの導入を決めた背景を教えてください。
田中さん:弊社では食品工場を運営しており、正社員だけでなく契約社員や派遣社員、パートタイマー、アルバイトと様々な雇用形態の従業員が在席しております。従業員の入退社も多く、有給休暇の管理に多くの工数を割いていました。今まではエクセルで有休を管理していましたが、入社後半年の有休付与や、有休取得義務遵守のチェックを全て手作業で管理するのに多くの工数を割かれてしまっていたんです。
雇用形態が多岐に渡る中でエクセルでの管理を行うのは大変だったのではないですか?
田中さん:もちろん工数がかかるだけであればまだ良いのですが、人の手を介した作業において抜け漏れを完全に防ぐことは出来ません。有休取得義務に違反した場合、罰金や企業ブランドへのダメージなど多くのリスクがありますよね。エクセルでの管理を続けてればいつか有休取得義務に抵触するのではという恐れもありました。このような問題を包括的に捉え、勤怠管理システムを導入した方が良いという結論に社内で合意しました。
システムの選定軸は休暇管理機能、打刻方法、サポートの3点
勤怠管理システムをどのような軸で選定したか教えてください。
田中さん:3つあります。具体的には下記の3点です。
- 有休管理の機能
- 工場に適した打刻ができるか
- システム導入後のサポート
有休管理の機能ではどのような要件がありましたか?
田中さん:以下の2つを要件として定義しました。
①複雑な休暇制度への対応
まず、正社員、契約社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイトと5種類の雇用形態の従業員が弊社では働いています。有休付与のルールがそれぞれで異なっているため、それをシステムで自動化することがマストとなります。(雇用形態別の付与)もちろん入社後半年の有休付与に関しては、8割以上の出勤率が条件となるため、その自動判定も必要です。(8割判定)なおかつ、パートタイマーやアルバイトにおいては有休が比例付与となることがあるため、付与日数を自動で算出し、付与する仕組みも要件となります。(比例付与)また弊社では時間休や慶弔休暇など通常の有休以外にも複数の有休を設けており、休暇制度が複雑化していました。それらのルールを全て登録でき、自動で付与できるシステムが望ましいと考えました。(時間休、休暇制度作成)

②有休取得義務の遵守:チェッカー、残日数確認
働き方改革関連法案により年に10日以上の有休を与えられるすべての従業員は、年に最低5日間の有休を取得する義務が生じましたよね。そのため、従業員は自身の、管理者は全従業員の有休取得状況を可視化し、管理できるようにしたいと考えていました。管理者が従業員の有休取得状況を把握できなければ、義務の遵守が個人の裁量に委ねられてしまいます。管理者側からも状況を常に把握し、休暇が取得できていない従業員には個別に連絡をさせる必要があると考えました。
工場に対応した打刻とは具体的にどういったものでしょうか。
田中さん:工場勤務という特性上、従業員が1人1台のPCを持っているわけではありません。現状はタイムカードを入口においていますが、システム導入後も同様にタイムカードやICカード等を介した打刻ができることが必須要件でした。この点、ミナジンではピットタッチを使ってICカードによる打刻が可能なため、タイムカードをピットタッチに変えただけで、従業員にもスムーズに新たな打刻方法を浸透させることができました。
3点目はサポートです。システム導入時、導入後のサポートも重視されていたのですね。
田中さん:恥ずかしい話ではありますが、私自身、労務と人事の業務を兼任しており、決して労務の知識や経験に優れているとは言えません。なおかつシステム導入や運用におけるリテラシーも高いとは言えず、サポートが必須だと考えていました。極端な話、いかに優れたシステムでも従業員が使いこなせなければ意味はありませんから。
システム屋以上に労務屋であるミナジンへの安心感
システム選定にあたってまずはどのように情報収集されましたか?
まずは勤怠管理システムが複数掲載された比較サイトでまとめて資料をダウンロードしました。ダウンロードすると営業担当がすぐに電話をかけてくれたので電話越しにやりたいことを伝えました。しかし、私自身やりたいことをうまく言語化できておらず、かつ向こうも労務知識が不足していたのか、うまく会話が嚙み合っていないと感じました。打合せもさせていただいたのですが、結局のところ私たちのやりたいことが本当に実現できるのか、システムを使いこなすことができるのか不安に感じていました。
その中でミナジンを知られたきっかけは何でしたか?
知人の紹介です。同業界で労務を担当する知人が既にミナジンを導入しており、その話を耳にしました。企業のWebサイトを見たところ、給与計算や保険手続きのアウトソーシングや社労士法人の運営など長年労務屋として事業を展開してきた背景を目にし、ここなら安心して相談できるのではという期待を抱きました。
実際に弊社の担当と話してみていかがでしたか?
資料をダウンロードすると同様にすぐに営業担当の方からお電話をいただきました。お話しするとこちら側の要望を嚙み砕いて理解してくれ、スムーズに打合せが決まりました。打合せでは事前に決めていた要件が全てミナジンで実現可能だと判明したため、そこからの流れはスムーズでした。契約後の、運用開始に至るまでのサポート内容についても細かに教えていただき、安心感に繋がりました。もちろん事前に問い合わせていた複数社も要件を満たせるかの確認は行いましたが、100%満たせるシステムは他になく、その時点でミナジンの一択とはなっていました。
充実した機能とサポートによりやりたかったことをそのまま実現
導入~運用開始におけるサポートはいかがでしたか?
田中様:システムの運用開始まで伴走してくれたため、スムーズに利用を開始できました。導入決定後、まずはミナジンの導入コンサルタントの方との打合せを設定していただきました。そこでのヒアリング内容をベースに設定を行っていただき、すぐに利用開始できる状態でシステムを納品していただきました。かつ1か月の試験運用で何か問題が生じるかをテストし、その後に正式な運用開始となりました。こちら側で手を動かすことが殆どなく、ここまでサポートしていただけるとは予想以上でした。
導入されてみて希望されていた労務管理は実現できましたか?
田中様:はい、有休管理を始めとして、やりたいことがうまく実現できています。特に休暇の付与が全て自動化できたため、工数が大幅に削減され、私たち労務担当が新たな業務に取り組めるようになりました。これを機に社内の労務意識を高め、今まで後手で対応することが多かった労務面でも、先手を打ってリスク対応をしていこうと思います。
最後に、同業種(工場系)企業へのメッセージを頂けますか。
田中様:工場の性格として、雇用形態の複雑さ、入退社の多さが挙げられます。一方で、労務面への対応が後手になっているところが多く、意識下では労務リスクを認識しつつも、後手になってしまっている企業が多いのではと思います。世の中の流れとしてちゃんとした勤怠管理をやっていこうという風潮もあり、焦りを感じている場合は、まずはミナジンに話を聞いてみてはいかがでしょうか。