Y株式会社は金融系システムの受託開発を行う200名規模の会社です。納期直前やサーバートラブル時には休日出勤が発生することもあり、振休や代休の管理に多くの工数を割いておられました。そんな折、36協定などの労務リスクにも対応するため、ミナジンの導入を決定。その背景を労務部の小川様にお話を伺いました。

業界柄、休日出勤が多く、振休や代休の管理に工数を割いていた

勤怠管理システムの導入を決めた背景を教えてください。

小川様:ITシステムの受託開発を行う弊社では業界柄、休日出勤が頻繁に発生します。具体的には納期直前やサーバーダウンなどのトラブル対応時に休日出勤することが多く、結果、必然的に振休や代休の取得が多くなっていました。以前は自社開発した勤怠管理システムを使用していましたが、そもそもの運用コストに加え、毎年の法改正に準じて追加開発するコストも生じていました。そこで、工数削減のために休暇管理クラウド型の勤怠管理システムを導入することに決めました。

休日出勤が多い中で有休消化義務違反の懸念もあったのではないですか?

小川様:はい、どうしても従業員が振休や代休から優先的に取得していくため、有休の取得が進まず、有休消化義務を遵守できない懸念もありました。また休日出勤や残業、深夜労働には割増賃金が発生するため、未払い賃金が発生しないように労働状況を管理していく必要もありました。つまり、工数削減と労務リスクへの対応という2点が弊社内での急務となっていました。

休暇管理の工数を減らし、労務リスクにも対応していきたかった

勤怠管理システムをどのような軸で選定したか教えてください。

小川様:大きく分けて下記2点の要件を定義しました。
 

  • 休日出勤に関する機能の充実性、運用工数の少なさ
  • 労務リスクに対応するための労働状況の可視化
  • まずは休日出勤についてお伺いします。具体的にどのような機能が必要でしたか。

    小川様:前述のとおり、休日出勤が多いため、その周りの機能が充実していることが必須でした。まず、振休や代休(もちろん他の休暇や残業も含む)を今まで個別に申請し、個別に承認する必要がありました。しかし、繁忙期であれば休日出勤が頻発するため、担当者はそれらを一括で申請し、承認者は一括で承認できるのが理想でした。かつ事前に休日出勤申請をする際、社内開発したシステムであれば別途、振休の申請を行う必要がありました。結果、振休が蓄積される事態につながっていたため、休日出勤申請時に同時に振休申請を行えれば理想でした。そうすれば振休が取得されているのかどうか承認者も把握できますよね。振休を同時に申請しないせよ、振休や代休の取得期日を設定し、期日までに取得しなかった場合は自動で残業代として上乗せする仕組みもシステム上で完結できるのが理想でした。
     

    休日出勤の申請時に振休の申請を行える。

     
    振休の手当化

     

    労務リスクに対応するための労働状況の可視化についてはいかがでしょうか。

    小川様:弊社における労務リスクは大きく2つありました。まず、振休や代休を優先的に取得することで未取得の有休が積み重なり、有休消化義務に違反してしまうこと、次に休日出勤や深夜労働の記録が曖昧になり割増賃金が給与に反映されず、未払い賃金となってしまうことの2点です。これらはいずれも休暇取得状況と労働時間を全て一覧で可視化することで解決できると考えました。特に休暇取得状況においては従業員の有休取得日数を一覧で表示できれば、個別に有休取得を勧告することができますよね。
     

    36協定チェッカー

     
    有休の取得状況を一覧で確認

     

    従業員の労務意識が徐々に変わっていった。

    ミナジンを導入してみて、意図されていた労務管理は実現できていますか?

    小川様:はい、見事に工数削減とリスク対応が実現できていると思います。特に、休日出勤時に合わせて振休の申請ができるのはありがたく、従業員の振休取得が徐々に進み、社内文化が変わってきていると感じます。また、休暇取得状況も可視化できるので、有休取得義務に怯えることもなくなり、より働きやすい会社へと一歩一歩近づいていると感じています。

    最後に、同業種の企業様へのメッセージをいただけますか?

    小川様:どうしても弊社のような業界では休日出勤を避けることができません。もちろん休日出勤がないに越したことはないのですが、それが難しい以上、せめて振休や代休を従業員が取得しやすい環境を作っていくことが会社として成長していくに当たって重要だと感じています。その点、ミナジンは担当者、承認者、人事労務部の三方にとってメリットのあるシステムとなっており、なんでもっと早く導入していなかったんだという声すら各所から上がってるくらいです。ご興味を持たれた方はぜひお話を聞いてみてはいかがでしょうか。