中小企業が上場準備する際の36協定と勤怠管理

2015年11月18日  

 

上場企業や上場準備に入っている会社に36協定が必要な理由

近年、某大手飲食チェーン店様などの労務管理体制が整っていないことによって問題が起こっています。上場する際には、上場後はこういった業績を目標にしますという業績見込みを提出し、その業績見込みの期待によって株価が決まるものです。
 
しかし労務管理体制が整っていなかったばかりに、商品のサービスや品質に関わらず、不祥事が理由で株価が大暴落することがあります。単に株価が下がっただけでは訴訟問題には発展しにくいですが、違法行為や不祥事が原因で株価が下がった場合、株主から訴訟され損害賠償が発生するということもありえます。
 
勤怠管理もどこまで出来ていたのかと、疑問が残ります。
36協定をしっかりと守り、運用していればこのような事態には陥らなかったかもしれません。
  

そもそも36協定とは

労働基準法36条のことを通称36協定といいます。
労働基準法では、1日8時間、1週間40時間の労働時間、週に1回の休日という大原則があります。
 
これを守っていない会社は、労働基準法違反となるのですが、36条には、「労使協定をし、行政官庁に届け出た場合においては、その協定に定める所によって労働時間を延長し、または休日に労働させることができる。」とあります。
 
この労使協定のことを労働基準法36条から言葉を取り、36協定とよんでいます。
簡単に言うと36協定を結んでいないと使用者は残業や休日出勤をさせることは出来ないのです。
 
 

現代社会だからこそ勤怠管理や労務管理はしっかりと

更にインターネットの急速な普及に伴い、噂や情報が広まるスピードが上がっているので、一度、時事ネタとして取り上げられれば収集がつかなくなります。
そうなってしまえばお客様のお役に立ち続けることは出来なくなります。
 
勤怠管理の面では、しっかり一人一人の勤務時間を明確に管理出来ているか、架空の残業時間を報告させていないか、などの労働者保護の視点での勤怠管理が必要です。では、勤怠管理は労働者保護の役目しかないのでしょうか。答えは『No』です。
 
こういった勤怠管理の仕組みは、労働者保護の観点だけでなく、業務内容の改善や、人件費の削減、生産性が明確になるなどのメリットも併せ持っています。
こういった背景もあり、しっかりと36協定を守っていこう、しっかりとした36協定を作り、システムと連動させられないか、というご相談が増えてきております。
  

多くの中小企業で導入されている固定給与制の実情

中小企業様の多くはこの固定給与制を運用されているのではないでしょうか。しかしこの固定勤務制という所にも罠があります。実際のところこの固定給与制というのはほとんど何も決まっていない、または労働時間管理もされていないということが大半ではないでしょうか。
 
しかしこういった管理方法には大きな問題があり、今の行政では認められていません。そもそも労働基準法や多くの会社が定めている就業規則では、時間を切り売りするという考え方をベースとして考えられています。(この労働基準法が現在の実態に合わない時代遅れの法律ではあるのですが笑)
 
簡単にいうと、従来の就業形態では、労働時間=賃金という考え方が主流になっています。これは労働基準法が工場労働者を前提として作られたという背景がある為でもあるのですが。こういった背景の影響もあり、基本的には給料というものは働いた労働時間に基づいて支払う必要があるのです。

  

労働時間=給与?じゃぁ給与があがってしまうんじゃないの?

「きっちりと労働時間管理なんてしたら給与があがってしまうんじゃないの?」こういったご相談もよくいただきます。
 
弊社でご支援しているケースではそのような経営者様のご相談に応えるべく労使双方にとって納得感のある制度をご提案させて頂いています。また、そういった社内制度の変更だけでなく、勤怠管理ツールを導入して適切な労働時間管理をすることで解決をする方法もあります。
 
具体的には、残業を事前に申請してもらい、残業時間でどのような業務をするのかを明確にするといったことです。こういった運用を社内に定着させるノウハウも沢山蓄積してますので労働時間管理や、今の時代にあった社内制度について興味のある方は是非ご相談ください。

 
 

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