勤怠管理はAIで代替可能なのか?

昨今、AIブームにより「その職業はAIで無くなる」「そんな業務AIに任せればすぐできる」と言った会話をよく耳にする機会が増えました。勤怠管理の分野でも同様です。
しかし、実際の業務をやっていると人じゃないと解決できない部分も多いのではないでしょうか?
今回は勤怠管理において、AIやシステムで代替できる業務と出来ない業務について考えていきたいと思います。
自社ではAIでこういうことやってみたよという事例などもあればご意見ください。
目次
■ AIでできること:数字とパターンの世界は圧倒的に強い
AIが得意とするのは、大量のデータを淡々と処理し、矛盾や異常を見つけ出すことです。勤怠管理の分野でもこれは大きな力を発揮します。
たとえば…
- 打刻漏れ・二重打刻・の不整合の自動検出
- 勤怠エラーの理由を自然言語で説明するレポート生成
- 月次勤怠レポートや残業傾向の自動分析
こういった領域は、実はすでにほぼAIで代替できます。
むしろ人間が目視でやるよりもはるかに正確で、スピードも圧倒的です。
ただし勤怠システムを使ったりマクロを作ればそれでも対応可能な内容ではあります。
■ 勤怠システムでできること:仕組み化すれば人の手は劇的に減る
勤怠管理の多くは、AI以前に「システム化すれば手作業が消える」領域がまだまだ残っています。
- 労働時間の自動計算
- 固定残業や深夜残業の自動判定
- 休暇・申請ワークフローの一元管理
- 集計結果の給与計算ソフトへの連携
- 36協定のアラート
「人がやっている作業を正確に勤怠システムへ置き換える」だけでも、
運用負荷は半分どころか、企業によっては70〜80%削減も起こります。
ただしシステムにも限界がありルール化されていないことには対応しづらい宿命があります。
■ 人でなければ難しいこと:勤怠管理の“本当に面倒な部分”は実はここ
勤怠管理が完全に自動化できない理由は、どの会社にも存在する「例外」と「曖昧さ」です。
- 就業規則に書いていな現場ローカルルールの判断
- 打刻、申請漏れの催促 ※アラートが出てもやってくれない場合
- 出勤予定が変更になっているのか打刻漏れているのか判断
- 急に深夜帯に出退勤をしているが合っているのかの判断
- 勤怠システムの設定ミス
- 入退社の登録やルール変更時の設定更新
たとえば、
「この日は在宅扱いでいいのか?」
「この人は40分早上がりだけど、育児との関係で特例にしていいのか?」
「早朝まで勤務の実績があるけど、確かに当日システムトラブル対応で何人か出社してたな」
こういった案件は、AIが規則上の正解を示せても、
運用としてどう扱うかの判断は結局、人がする必要があります。
勤怠管理の難しいところはまさにここで、
法令と人間事情の間にあるグレーの解釈を扱う部分が人に残るのです。
■ 意外とAIに任せることではないのかもしれない
勤怠管理は単純に「AIで置き換わる/置き換わらない」という議論では収まりません。 重要なのは、どう業務を整理するかです。
自社の勤怠管理のためにAIの開発に踏み切る会社はほとんどないのではないでしょうか?
この線引きが上手い企業ほど、担当者が月末月初にバタバタする負担は軽くなり、コンプライアンスリスクも下がり、
結果的に働き方改革や離職防止につながっていきます。
勤怠管理を任せたいならミナジン勤怠BPO






