INTERVIEW

語る

これは私の提供したいサービスではない!

社労士を目指したきっかけについて教えてください。

結婚して子供が生まれてしばらく専業主婦だったんですが社会から取り残された気がして、自宅近くの会社の総務で働き始めたんです。そこで、総務って面白いんだ!と気付いた。しかしその会社はパートにはボーナスがなく、せっかく働くんだったらボーナスがもらえる正社員になりたい!と思い(笑)、息子が小学校に上がるのをきっかけに別の会社の総務で正社員として働きはじめました。ところが、5年でリストラに遭って……。(笑)でも、やっぱりこの仕事を専門的にやりたい、資格を取り社会保険労務士になりたいと気持ちが固まりました。その時、ハローワークで社労士法人の求人が出ていたので、そこに応募したんです。電子申請や手続き、給与計算など、ありとあらゆる仕事を担当させてもらいました。ただ、働きながら資格を取るため予備校に通っていたのですが、子育てや家事もあり勉強量が足りずなかなか合格できなかった。

そこからどうやって独立しようと思われたのですか?

1号2号業務が主だったのですが、担当件数がどんどん増えて、次第に丁寧なケアができなくなった。これはなんかちがう、これでは私がしたいきめ細やかなサービスが提供できない。定年まで働こうとがんばっていましたが突然、違う!辞めよう!と思って、2019年の4月末に思い切って退職しました。そこから8月末の試験に向けて集中して勉強し、合格することができました。初めて受験した年から10年が経過していました。退路を断つと人間やれるもんですね(笑)。その翌年、とりあえず開業登録をしました。

その後、実際の開業までは少し時間があいていますね。

資格取得後、改めて私ができる社労士の仕事って何だろうと考えるとわからなくなった。就業規則を頼まれても、ひな型は世の中にあふれている。私が自信をもって提供できる規則は作れるのか、顧問先を持っても前の事務所のようになるのではないかと顧問先を増やす営業をする気になれなかった。そんな時、福岡労働局が社労士を募集していたので、社労士が活躍している場に身を置いてみようと応募したんです。

何か発見はありましたか?

今までは、社労士は相談されたら瞬時に答えないといけないと思っていたけど、労働基準監督官や同僚の社労士の対応を見ていると、問い合わせに対してじっくり法律を読み解いて慎重に回答していた。それで改めて、社労士の仕事って簡単ではない深く人の役に立ついい仕事だなって思えた。そんな頃、知り合いから手続きや就業規則作成の依頼がぽつぽつ舞い込み始めたんです。労働局の契約が終わる前の顧客ゼロの状態でしたが、本格的に社労士業をスタートする為に事務所を借りました。労働局の契約も終わるのに、家賃払っていけるかな…いや、大丈夫…と、本当に迷いながらのスタートでした。

営業はどうされたのですか?

とにかく経営者が集まる交流会やイベントに行きまくりました。そこで目立つような名刺を配って、まず顔を覚えてもらおうと思いました。そうやって参加していると、以前社労士法人時代に担当していた会社の社長と再会でき、いろんな方紹介してくれました。手続きや就業規則改定などまずはスポットでお仕事を頂き、「何を相談しても詳しいし、説明が分かりやすい」と顧問契約という流れが掴めました。昔多くの案件を抱えていたことが、結果的には次へとつながりました。

YouTubeの「なおねぇチャンネル」では、わかりやすく手続きに必要な基本情報を解説されていますね。

 今年の春ごろから雇用調整助成金に関するお問い合わせが急に増えた。でも、お話を聞いてみると、そもそも対象に必要な労災保険や雇用保険の手続きをしていないケースかった。だから、助成金をもらうには、まずこういう手続きが必要である「基本的なこと」をお知らせしたかった。自分の宣伝ではなく、申請がスムーズに進んでほしいという想いからスタートしています。自分でスマートフォンを三脚に立てて5時間くらいかけて撮っています。最初は批判が来るかなと思いましたが、そういうのは一切なく、知らない方からの問い合わせが来るようになりました。

「社労士YouTuber なおねえちゃんねる」はこちら

藁をも掴む気持ちで岩崎サロンに参加

MINAGINE Labには、いつから参加されたのですか?

 20年の7月からですね。ちょうどその頃、就業規則作成の依頼が6社くらいあって、業種もばらばらで、どうすればいいのか困っていた。そうしたら、私の悩みにぴったりの労働時間や就業規則に関するセミナーがMINAGINE Labで開催されていた。就業規則を作る時は、いつも岩崎仁弥先生の書かれた本を読んでいましたから、もう藁をも掴む気持ちでZoomでのセミナーに参加しました。

参加されてみていかがでしたか?

岩崎先生は私にとって神様、いや妖精のような存在だったので、本当に存在するんだと感動しました。(笑)参加者も多すぎず、岩崎先生から直接お話を聞くような感じで驚きましたね。質問をする時は躊躇しましたが、ミナジンの方が「こんなこと聞いていいのかと気にせず、何でも聞いてください」と言ってくれたので、勇気を出して聞いてみた。すると、岩崎先生が「それは難しい問題ですね」と言って丁寧に回答してくださり、社労士の仕事って難しい仕事なんだなと認識できた。私が悩むのも当たり前だと思えて安心しました。自分の立ち位置がわかり、それを解決していける場所があるのはとても助かりますね。セミナーを聞いて問題がクリアできた、すぐ顧問先に回答しています

会員同士の出会いはありましたか。

 最初に無料で参加できるセミナーに参加して、そこで知り合った北海道出身の女性の先生と意気投合し、ラボに一緒に入りましょうと誘いました。彼女とは、キャリアや地方在住という環境など、共通点が多いので仕事についての悩み相談や情報交換をしています。また、3号アカデミーの方もMINAGINE Labのセミナーに参加されますから、岩崎サロンにいた尊敬していた先輩ともさらに共通の話題ができて、交流が強まりました。

一番役立ったアドバイスは?

 岩崎先生に顧問料の価格設定のアドバイスをいただいたことです。地方から見ると東京の価格は高く感じます。でも、だからといって安価には提供したくないし、場合によっては値上げもしたい。どうすればいいのか悩んでいたんです。すると、途中経過をちゃんと記録して、工程をこういう風に説明すればいいんだよと教えてくださった。クライアントはどんな相談をしたか忘れているものです。また、最初に決めた価格はなかなか値上げしにくい業界なので、途中の工程を可視化して、想定よりも多いので値段を見直してほしいと言えば、だいたいOKが出る。これは目から鱗でしたね。あと、ミナジンの佐藤社長から、経営者はこういうこと考えているし求めているからという、経営者目線の意見を聞けるのもとても役立っています。MINAGINE Labに参加すると視点が広がるのがいいですね。

いつも定期的に東京や大阪に来られて情報収集されていますね。

ある先輩の先生から、やはり東京、大阪の最新情報をちゃんと仕入れてお客さんに提供しないとだめだよと言われた。より良い商品、情報を届けるには、福岡で開催されているセミナーを受講するだけでは難しいんです。東京ではやっているけど、地方ではやっていないセミナーがあるので。結果を出している社労士はある意味「仕入れ」しっかりしているのだと気付いてから、お金と時間を使い東京のセミナーに参加するようになりました。ニーズがあるものを仕入れて広めていくことが大事。また、コロナでZoomが当たり前になったおかげで、距離に関係なくいろんな人に会える。岩崎サロンに参加して、たくさんのことを知りました。

今後の目標を聞かせてください。

今事務所を構えているのは福岡の隣町でちょっと田舎なのですが、まだまだ社労士への委託率が低い。だからもっと開拓していきたいですね。また、中堅の企業に対しては、楽しくてすぐ役立つような部下育成の社内研修もやりたいです。明るい職場作りや社員による自発的な組織づくりを応援する取り組みに挑戦したい。人事コンサルタント(保有資格・社労士という感じで、社労士の枠を超えた、私だからできることをやっていきたいと思っています。

なおざき博子事務所
猶嵜博子 先生(なおざき博子事務所)

一般企業にて総務人事部に約10年、社会保険労務士法人に約10年勤務し、労働相談、社会保険・労働保険手続き、給与計算・年末調整、就業規則作成、助成金申請、年金事務所等の調査対応等ありとあらゆる案件を経験。 担当事業所数延べ130社以上。 一般企業、製造業、建設業、医療法人、社会福祉法人等ありとあらゆる業種を担当。