企業の離職防止事例から見るテレワーク導入


ひとつの同じ会社に一生勤め上げるという時代もありましたが、今や転職は珍しくない時代になってきました。働く人の選択肢が増えたのも理由のひとつでしょう。

こうした転職が当たり前になってきたということは、企業において社員が離職するリスクも増えたということ。従業員の離職による知識やノウハウの流出、企業成長の鈍化を防ぐには、社員の離職防止について積極的に考えていく必要があります。離職を防ぐにはどうするべきか、事例を交えて考えてみましょう。

離職防止効果のある企業制度

厚生労働省の「平成26年度テレワークモデル実証事業[PDF]」の企業アンケートによると、26.5%もの企業が、テレワークが人材の確保や育成に繋がったと回答しています。

このように、従業員の離職防止に繋がる企業制度のひとつが、在宅やサテライトオフィスなど会社以外の場所で働けるテレワークです。

なぜテレワークが離職防止に繋がるのか?

近年、会社員と専業主婦の妻という図式は崩れ、働き方も多種多様になりました。育児をしながら働く人、親の介護をしながら働く人など、さまざまな事情を抱えながら働く人もいます。

こうした、事情を抱えながら働く人が望むのが柔軟な働き方です。在宅や外出先など、働く場所に選択肢があるテレワークは、そうした人を含め働き方のバリエーションを持たせられる制度です。

テレワークを導入することによって、働く場所の問題が解決し、毎日会社に出社して働くことが難しい人に選択肢を与えることができます。そうした柔軟な選択肢があれば、会社に残る方向で考える人も増えます。

さらに、テレワークによって働く環境が整うことで、仕事への意欲が増し、会社で働き続けたい人も増えるでしょう。このように、テレワークの導入は離職防止効果を期待することができます。

テレワークと離職防止効果

それでは、企業におけるテレワークの離職防止効果はどのように働くのでしょうか。まず、ひとつは優秀な人材の流出を抑えられることです。ひいては、人材の育成コストも抑制することができますし、企業の評価にもつながります。

テレワークの導入は、従業員が仕事とプライベートとの両立を図る手段としても国全体で推進されているので、導入を検討しない手はないでしょう。

テレワークの導入と離職防止効果

離職防止の制度として、テレワークを紹介しましたが、テレワークを導入することによって、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか。さまざまな事情を抱えた人材、ワーク・ライフ・バランスを重視する人材の観点から見た、テレワークの導入について考えてみましょう。

事情を抱えた人材にとってのテレワーク

先述したように、出産や介護、あるいは病気など、事情を抱えた人は少なくありません。そして、こうした従業員には共通して、病気や介護、出産など仕事以外のことでの不安がつきまといます。

不安のひとつとしてあげられるのが、どのようにして時間を確保するかです。送迎の時間、通院の時間など、会社に出社していると、どうしても会社を抜け出さなければならない時間が生まれます。

こうなると、仕事の効率は落ちてしまいますし、他の人に仕事を頼むなどの気まずさもあるでしょう。このような状況が続くと、もっと自分に合った働き方を提供してくれる会社はないのか、周りに迷惑をかけたくないという気持ちから、転職を決意する人が出てもおかしくありません。

さまざまな事情を抱えた人材のいる職場でテレワークを導入することは、追い詰められた従業員の選択肢を広げてくれます。「働きたくない」から、「働きたい」と思える会社にイメージをアップさせることも可能です。

ワーク・ライフ・バランスを重視する人材にとってのテレワーク

テレワークは、紹介したようにさまざまな事業を抱えて仕事をする人だけでなく、ほかの働く人にもメリットのある働き方です。例えば、ワーク・ライフ・バランスを重視するような人材。

家事や仕事の両立を図りたい人、移住先や通勤などにこだわらずプライベートを重視したい人にとって、テレワークのような柔軟な働き方は魅力的です。導入によって、そうしたワーク・ライフ・バランスを重視する人材に企業が評価され、離れたくないと思わせることができます。

さらに、こうしたテレワーク導入のポイントは、今いる人材だけでなく、これから獲得する人材に対しても企業の取り組みをアピールできること。これだけ柔軟な働き方を提供していると新入社員、あるいは入社を考えている人材に提示することによって、人材の流出だけでなく優秀な人材の確保にも繋げることができます。

実例から見る導入効果(定着率の向上)

テレワークは離職防止に繋がるとお話ししてきましたが、ただ取り入れるだけでは不十分です。どういった社員を抱えているか、企業で発生する課題をいかにして解決していくかも考えて、導入する必要があります。

実際にどのように導入すれば良いのか、実例を挙げながら得られる離職防止効果を見ていきましょう。

家庭の事情で転居や退職をやむなくされた従業員

家庭の事情や転居などで、退職せざるをえなくない状況になった従業員の離職防止のために、サテライトオフィスを準備する事例もあります。さらに、サテライトオフィスを準備した同社では、テレワークツールとしてクラウド環境も整備しました。

これによって企業が得られたのが、雇用の継続です。優秀な人材の流出を防ぐことに成功しました。サテライトオフィスは小規模なオフィスになるため、勤務する従業員が少ない場合は、コワーキングスペースの利用や在宅勤務といった方法もあります。
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遠隔拠点での教育や指導

テレワークの問題点のひとつとしてあげられるのが、遠隔地でどのようにして教育や指導をしていくかです。ある企業では、サテライトセンターという本拠地とは違う作業場所を設けることによって、そうした問題を解決しています。

サテライトセンターを複数設けることによって、リアルにコミュニケーションが取れる場所を増やし、研修でも使えるようにしたためです。テレワークは、会社を離れての作業になるため仕事量のバランスが難しい部分があります。

こうしたサテライトセンターの設置によって、明確な成果評価へ繋げることが可能です。

社員同士のコミュニケーション

それでは、会社から社員ではなく、社員同士のコミュニケーションはどうすれば良いのか。ある企業では、ツールを利用してカレンダーの共有からドライブの共有を実施しています。

さらに、ネットワークツールを利用したテレビ会議やチャットを利用することによって、会社に出社しなくてもリアルに近いコミュニケーションが取れるような環境も整備。社員が孤立することを防げるようになりました。

以上のように、企業、従業員、そして最終的には社会全体がメリットを享受する革新的な制度として、テレワークの導入があります。導入方法や、その他の効果については、企業事例から更に詳しい内容をご覧ください。

事例:中小企業
https://ns-1.biz/m-info/tele#i-18

まとめ

社員の離職防止は、企業におけるひとつの課題です。離職防止のためにはさまざまな方法がありますが、従業員の仕事のしやすさを見直し、働きやすい環境を整える方法として考えられるのが、テレワークでしょう。

テレワークは、うまく運用できれば、病気や介護などさまざまな事情を抱える社員に限らず、ワーク・ライフ・バランスを重視する人材にも大きなメリットとなります。コミュニケーションツールの充実、サテライトセンターの設置など、さまざまな事例を参考に会社にとって意味のあるテレワークの導入を考えていきましょう。