退職予測クラウドサービスのメリットと活かし方
MINAGINE勤怠管理は、AIエンジンにより従業員の退職リスクを可視化する「HuRAid(フレイド)勤怠分析」と連携しました。
すでに大手企業では、莫大な費用をかけて勤怠管理データを分析し、退職リスクが高い従業員を検知するシステムが導入されていましたが、中小企業向けに従業員の退職リスクを可視化するサービスができたのは、画期的なことです。
今回は、勤怠管理データとAIを連携させることで実現する退職予測のメリットと、得られたデータから人事部がどう行動を起こせばいいのかをお伝えします。
目次
退職予測クラウドサービスの概要
まずは、AIを活用した退職予測サービス「HuRAid勤怠分析」がどのようなサービスなのか、簡単にご説明します。
退職予測クラウドサービスは、まずその会社の過去の勤怠データを分析し、AIが数千~数万の退職影響因子群を自動生成し、その会社の退職者に特徴的な勤怠行動を特定し、「退職モデル」を機械学習により作成します。
次に、その退職モデルを現在の勤怠データにあてはめ、モデルと合致する勤怠行動をしている従業員を検知します。また、日々更新される退職データをもとに学習し、退職モデルも常に最新のものに更新されていきます。
それにより、常に現時点の4ヵ月後の従業員の退職・休職リスクを高精度に予測します。
つまり、”退職する可能性が高い人を機械的に割り出すシステム”ということです。
「HuRAid勤怠分析」について、詳しく知りたい方は下記ページをご覧になり、資料をダウンロードしてください。
人事部が退職予測クラウドサービスを導入するメリット
「HuRAid勤怠分析」のような、AIと連携した退職予測クラウドサービスを導入するメリットとは、大きく分けて2つあります。
人の感覚を超えた退職リスク把握ができる
組織全体と個人別の退職リスクの変化をリアルタイムで可視化できる
人の感覚を超えた退職リスク把握ができる
退職予測クラウドサービス「HuRAid勤怠分析」を使えば、人事部やマネジャーでは把握できない退職リスクを読み取ることが可能です。
例えば、「○○さんは残業時間が多いから退職するかもしれない」と判断されがちですが、実際の退職者の傾向は必ずしもそうではありません。
導入企業の実績では、「残業時間の減少」が退職の影響因子となることが多くあります。
退職前の残業時間が減っていたのは、仕事に対するモチベーションがなくなったことなどが考えられるでしょう。
また、一言に「残業」といっても、「平日の残業」「休日前の残業」「休日明けの残業」など人間の感覚では追いきれないような粒度でAIは分析を行います。
退職予測に特化したクラウドサービスを導入すれば、上記のように人では見落としてしまうような、退職リスクが高い従業員を検知することができるのです。
組織全体と個人別の退職リスクの変化をリアルタイムで可視化できる
何となく、「彼はやめるかもしれない」「あの部署は退職者が多い」と感じてはいるけど特に何も手を打っていない状態というのが組織ではよくあります。そして、ある日急に退職の申し出を受け、慌てて引継ぎや欠員補充の募集を始める、という事態を招いてしまいます。
どうすれば前広に、スムースな退職者対応ができるのか。意外と「やめるかもしれない」状態では、感覚の個人差も大きく、組織的に具体的な対策をするのは難しいのです。
早めに対策するには、客観的なデータを関係者で共有することがが有効です。皆で同じデータを見て、「70%以上のリスク社員」「10%以上リスクが上昇した社員」など、基準を決めておけば迷いなくアクションを起こすことができます。
何となくではなく、数値として退職リスクが高い従業員が多いことが分かれば、就労環境の見直しなど、企業全体で動かなくてはいけないことを迅速に始められます。
退職リスクが高い従業員に対して人事部ができること
退職予測クラウドサービスを導入し、退職リスクが高い人が検知されたら、ここからは人間(人事部)と人間(従業員)の領域になります。
AIを活用した4ヵ月後の退職・休職リスクの算出は高精度ですが、退職原因の特定はできません。従業員本人が現在仕事に対して、どんな気持ちを抱いているのかは、直接話をしてみないことには分かりません。
そのため、退職リスクが高い従業員とは1人1人面談の機会を設け、仕事に対して何か思うところはないのか、あるいは悩んでいることがないのか、しっかりとヒアリングを行うことが大切です。
何か不満があれば、それを解消して働き続けてもらうことは可能なのか。
また、新しい道を志していて、退職することになりそうなのか。
働き続けてもらう場合は、メンタルケアを行ったり、不満点を解消して働きやすい環境を整えるための準備などが必要でしょうし、退職される場合は仕事の引き継ぎや採用の準備などが必要です。
従業員が慰留されるにしても退職されるにしても、対処には相応の時間が必要です。
だからこそ、突然決断されることがないように、4ヵ月後の従業員の退職リスクを算出するシステムが求められたのです。
採用が難しい時代だからこそ退職リスクを抑える工夫が必要
上記のように退職リスクの高い社員と面談をしても、1人1人の要望にすべて応える就労環境に早急にするというのは、非現実的なことだとは思います。
しかし、より多くの従業員が働き続けやすい環境を整えるためにはどうすればいいのか、より課題がはっきりし、人事部は中長期的な改善策を考えることが可能になります。
効果のある改善策は企業によりますが、現在の企業の状況に応じた対処法を考えるために、退職予測クラウドサービスは大いに活用できます。
現代日本は労働人口が減り、募集をしてもなかなか良い人材が来ない採用難の時代だと言われています。
採用が難しくなっている今だからこそ、退職予測クラウドサービスを導入して、退職リスクを抑える工夫を具体的に行うことのメリットはどんどん大きくなっていくと思われます。