プレ就職活動になる!?大学の歴史から見るインターンシップの意義

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ここ数年、導入する企業が増えてきているインターンシップ。
学生さんからも「インターンシップした方がいいのかな」という声をよく聞くようになりました。
しかし、このインターンシップ、なぜ生まれて、なぜ発展してきたかご存じですか?
実はその歴史は100年も前に遡るのです。

今回は、インターンシップの歴史、そしてその意義を紐解いていきたいと思います!

 

インターンシップとは?

インターンシップとは、学生が一定期間企業などの中で研修生として働き、
自分の将来に関連のある就業体験を行える制度のこと。

日本では本格的に始まる「就職活動」の前、
大学3回生の夏休みや4回生の春休みに行うことがほとんどです。
アドバイトではなく研修扱いなので、給料という形ではなく、
交通費や手当のみ支給するスタイルをとる企業が多いかと思います。

 

インターンシップの始まり

教育制度の一環として1906年にアメリカで始まったとされています。
1906年といえば、今から107年前、日本は明治時代。
夏目漱石の「坊っちゃん」が刊行され、成金という言葉が普及し始めた頃です。

産業界と大学が連携して工業教育を行うという試みは、 1906年に当時のシンシナティ大学工学部長ヘルマン・シュナイダー(Herman Schneider) 博士の創案で、大学と地元の工作機械メーカーの間で行われたのが始まりと言われています。

このようなシステムが始まった訳は、大学の歴史を遡ると見えてきます。

 

大学の歴史=インターンシップが生まれた訳

大学は、11世紀~12世紀に、
ヨーロッパを中心に設立されました(最古の大学は現在のボローニャ大学)。
宗教を中心とした場でしたが、ルネッサンス時代になると
「真理の探求」が課題の中心となったため、

大学が実社会と接触を持つなど言語道断!
神聖な大学の没落である!

とされ、教授と生徒は研究室に閉じこもり、
「真理の探究」のみ学んでいました。

しかし、18世紀後半から起こった産業革命により、

「真理の探究」のみに没頭はダメ!
実社会に役立つ学問もせよ!

と産業革命以前とは180度違う状況になったのです。

19世紀になると、さらにその環境は変わり、
大学に工学部が設置されるようになりました。
ちなみに。この工学部をいち早く大学に発足させたのは日本とアメリカで、
旧来の伝統に囚われていたヨーロッパは少し出遅れたと言われています。

そして、20世紀になると、
最新の知識と高度な技術を持った専門家が望まれるようになり、
さらに専門知識だけではなく教養も兼ね備えることが求められていきました。
その結果、生まれたのが新しい教育制度「インターンシップ」です。

 

日本のインターンシップの始まり

日本のインターンシップ制度はアメリカから遅れること91年後、
1997年に「経済構造の変革と創造のための行動計画」の普及推進が決定したことに始まります。
そこから徐々にインターンシップ制度は浸透していき、
2007年にはインターンシップを体験した学生の数は以下のようになりました。

6)インターンシップ体験学生数
大学:49,726 人(704 人減)  短大:4,968 人(105 人増)  高専:8,674 人(881 人増)

大学等におけるインターンシップ実施状況調査-結果の概要(平成19年度) | 文部科学省

なお、文部科学省が発表している統計によると、2007年の大学在籍者数は2,828,708人なので、
約2%の大学生がインターンを経験していることになります。

 

インターンシップするべき?

この時期、

「インターシップした方が就活に有利なのでしょうか?」とか、
「インターンしないとまずいのかな…」

といった学生さんの声をよく聞きます。
個人的にですがその答えは、

教授や家族以外の大人と関わっていない学生さんはした方がいい

です。

ただ、インターンシップに限らず、
アルバイトやボランティアでもかまいません。

いわゆる「オトナ」に慣れる。

これがキーになっていくと思っています。

大学生や専門学校生は小中高と比べると
驚くほど自由になり、世界が広がったように感じますが、
その実、回りはほぼ同世代で固まっています。

また、サークルや部活などのコミュニティも、
類は友を呼ぶ理論が当てはまるので、
考え方やライフスタイルが似ている人たちが集まっています。

一方、会社には20代~60代と、
様々な年代の、様々な人生を歩んできた人がたくさんいるわけです。
面接ではそんな人たちと話すことになるわけで…。

「オトナ」に慣れる、に越したことはないと思います。
インターンシップは、その近道になるのではないでしょうか?

「オトナ」から最新の知識+高度な技術+教養のトリプルコンボが
求められた結果、生まれたインターンシップ。

そんな「オトナ」の考えを知るいい機会かもしれません。
(既に「オトナ」の人も身を振り返るいい好機かも!?)